暮らし 1000本ノック 2022年4月12日 落ち着きに入った静かなカフェの秩序が保たれなくなることはよくある。 貸し切り状態だったその空間では、白髪交じりでビックサイズの暗いオレンジ色のシャツを着た男性が、お粧ししたショートヘアの女性にマーケティングについてお伝えするリサイタルが始まった。理論、考え方、それらの根拠となるデータから取るべき行動やその計画を伝えきっ... SUZUME
脳科学 「正しい」は慣れから生まれる? 2022年4月12日 https://suzume-newsletter.com/?p=239 「あなたは、自分が自主的な人間だと思いますか?」 こんな質問をされたとき、皆さんはどう答えるだろうか?消極的な人が多いとされる日本だと、恐らく”自分は自主的だ”と回答する割合は半分以下だろう。 ただ、この質問に対して”自分は自主的だ”と回答する人... SUZUME
小説 切手はどこへゆく【第四話】 2022年4月12日 この古谷という男は、ものすごく簡単に言えばモテるやつだ。 運動神経が良くて、頭も悪くない、古谷のことを「かっこいい」と言う女子がいたという噂も聞いた。でも、古谷が誰かと付き合う、みたいなことはなかった。 古谷はずっと、翠のことが好きだったらしい。わたしが初めて古谷から恋愛相談を受けたのは中学2年生だったから、そこからず... SUZUME
暮らし いっぽんでもにんじん 2022年3月22日 有楽町で食事をした帰りの電車に、読書の手が止まるほど存在を無視できない女性が乗車した。黒革のジャケットと緑のニット。ウェーブのかかった前髪。左指の金の指輪と、長さが肩から膝まである巨大なふ菓子。黄色と茶色のパッケージには「小江戸」「川越」の文字があった。川越の菓子屋横丁から帰りである。 明治の初めに菓子職人である鈴木藤... SUZUME
脳科学 自分の感情をコントロールするには? 2022年3月22日 私たちは、さまざまな喜怒哀楽の感情をもっている。そしてその感情が生じた原因は「外的要因」であると感じることがほとんどだろう。 「試合に負けてイライラする」「悪口を言われて悲しい」「褒められて嬉しい」 しかしときには、明確な理由も分からず感情だけが沸々と湧き起こってくることもあるだろう。 「なんかイライラする」「なんかワ... SUZUME
小説 切手はどこへゆく【第三話】 2022年3月22日 https://suzume-newsletter.com/?p=129 もうすっかり暗くなったころに、部活は終わった。 頭の片隅に進路希望書のことはあったけど、体を動かしていると、もやもやがいなくなったような気もした。過去最高のスリーポイントを決めたあとに、どうにかなるっしょ、と思えたから、わたしって単純だ。ボールを... SUZUME
暮らし 疲れた犬はいい犬 2022年3月8日 移動の荷物が多く、ドライバーに力を借りて積荷しているときに、道が狭く散歩中の犬がタクシーが通り過ぎるのを待っていた。止まっているように見えたその犬は足を引きづりながら前進しており、数十秒の間、犬を待つ時間が生まれた。 論語の中に「孔子は喪服を着た人、礼服を着た人、盲人を見かけた時は、どんなに若い人であっても立ち上がって... SUZUME
脳科学 なぜ記憶は曖昧に保存されるのか? 2022年3月8日 https://suzume-newsletter.com/?p=76 前回、「人の記憶がどれだけ曖昧か」ということを、実験科学を使って説明した。そして、人の記憶が曖昧な理由を「その方が私たちにとって都合が良いから」という結論を伝えた。 ここでは、 「なぜ都合が良いのか?」 「具体的にどう都合が良いのか?」 ということ... SUZUME
小説 切手はどこへゆく 【第二話】 2022年3月8日 https://suzume-newsletter.com/?p=71 学生って面倒くさいなあって思うときは、だいたい怒られている時だ。 「稲村さん、提出期限過ぎてるんだけど。」「……すいませ~ん。持ってくるの忘れました。」 あはは、と笑って誤魔化そうとしたわたしを、担任は見逃してはくれなかった。 「そういうと思って、... SUZUME
暮らし 春節とスーパーボウル 2022年2月22日 年が明け世間のエンジンが温まってくるころには、年末の落ち着いた時間を忘れるようにいつもの日常に戻っている。2月になり春節でSNSが賑わう中で、学生時代にベトナム人コミュニティの旧正月を祝う会で暖かくファミリーの一員として迎えてくれたことを思いだした。生春巻き、フォー、卵巻き(おそらくバインセオ)、ソーセージ、餃子。普段... SUZUME