小説 切手はどこへゆく【第一話】 2022年2月22日 午後の授業はいつだって眠たかった。 声のボリュームがでかすぎておかしいと有名な数学の先生の授業ですら、わたしは気づいたら頭がだんだん机に近づいていた。そんな様子のわたしを見た親友はいつも笑っていた。 「今日は豪快だった」「今日は寝てるかわからないくらいの角度だった」 とか言って、すっかりわたしの評論家になっていた。高校... SUZUME